【EXPO登壇レポート】“AIに選ばれるブランド”を作る LLMのブラックボックスを解き明かす

【EXPO登壇レポート】“AIに選ばれるブランド”を作る LLMのブラックボックスを解き明かす

2026年4月、東京ビッグサイトで開催された「営業・デジタルマーケティング Week 2026春」にて、株式会社ipe代表の土井が「“AIに選ばれるブランド”を作る ― LLMのブラックボックスを解き明かす ―」をテーマに登壇しました。

ChatGPT、Gemini、Perplexity、AI Overviewsなどの普及により、企業にとって「AIにどう認識・引用・選択されるか」は新たな競争軸になりつつあります。

本記事では、当日の登壇内容をもとに、AI検索時代に求められるLLMO対策と、ブランド情報設計のポイントをダイジェストで紹介します。

生成AI検索の普及で、企業の情報発信はどう変わるのか

IT Weekでの株式会社ipe代表取締役 土井の登壇撮影画像

検索順位だけではなく、AI上での見え方が重要に

これまで企業のWebマーケティングにおいては、Google検索における上位表示や自然検索流入の獲得が重要なテーマでした。

ユーザーは検索エンジンでキーワードを入力し、検索結果に表示された複数のページを見比べながら、商品・サービス・企業を比較検討してきました。そのため、SEOでは「どのキーワードで上位表示されているか」「どのページから流入しているか」「検索順位がどう変化しているか」といった指標が重視されてきました。

しかし、ChatGPT、Gemini、Perplexity、AI Overviewsなどの普及により、情報収集の流れは変わりつつあります。

ユーザーは、検索結果を一つひとつクリックするのではなく、生成AIに質問し、AIが要約・比較・推薦した回答をもとに意思決定を進めるようになっています。

この変化により、企業は従来の検索順位だけでなく、AIの回答内に自社ブランドが出ているか、競合と比較されたときにどのように説明されているかを把握する必要があります。

つまり、これからのマーケティングでは、検索エンジンだけでなく、生成AIにどう認識されるかが重要になります。

AIに選ばれるブランドに必要な3つの視点

AIに選ばれるブランドに必要な3つの視点

AI検索時代において、企業がブランド露出を高めるためには、単にコンテンツを増やすだけでは不十分です。

重要なのは、AIが参照しやすく、理解しやすく、回答に反映しやすい形で情報を整えることです。

1. 自社がAIにどう言及されているかを把握する

まず重要なのは、自社ブランドが生成AI上でどのように扱われているかを把握することです。

たとえば、ユーザーが「おすすめの〇〇」「〇〇 比較」「〇〇で選ばれている企業」と質問した際に、自社名が出てくるのか。出てくる場合、どのような文脈で説明されているのか。競合と比べて、どの位置で紹介されているのか。

この状態を把握しなければ、改善すべき領域も見えてきません。

SEOでは検索順位を見ることが一般的でしたが、LLMOでは、AI回答内でのブランド言及、引用、競合比較上の見え方を確認することが重要になります。

2. AIが引用しやすい情報構造を作る

AIに引用される中身をつくる

生成AIは、ユーザーの質問に対して、複数の情報源をもとに回答を生成します。

その際に参照されやすいのは、結論が明確で、比較軸が整理されており、ユーザーの疑問に対して過不足なく答えている情報です。

たとえば、以下のようなページは、AIにとっても理解しやすい情報源になりやすいと考えられます。

  • サービスの特徴を整理したページ
  • 選ばれる理由をまとめたページ
  • 料金・費用に関するページ
  • 競合比較ページ
  • 導入事例
  • よくある質問
  • 独自調査やデータ記事
  • 著者・監修者情報を明示した記事

単に自社の強みを並べるだけでなく、「どのような課題を持つユーザーに向いているのか」「競合と比べて何が違うのか」「どのような実績や根拠があるのか」を整理することが重要です。

3. 第三者サイトでの言及や評価を整える

AIが参照する情報源は、自社サイトだけではありません。

比較サイト、レビューサイト、業界メディア、ニュース記事、ランキング記事、まとめ記事など、第三者サイトの情報が回答に反映されることもあります。

特に、BtoB SaaS、金融、美容、旅行などの領域では、AIが公式サイトよりも第三者メディアや比較記事を参照するケースもあります。

そのため、LLMO対策では、自社サイトの改善だけでなく、外部メディア上での掲載情報や評価、レビュー、紹介内容を整えることも重要になります。

AIに選ばれるブランドを作るには、自社が発信する情報と、第三者から語られる情報の両方を設計していく必要があります。

LLMはどのような情報を引用・参照しているのか

引用・参照の構造を把握することがLLMOの第一歩

生成AIの回答には、大きく2つのパターンがあります。

1つは、学習済みの情報をもとに回答するパターンです。この場合、回答内容はモデルが学習した時点までの情報に依存し、必ずしも最新情報が反映されるとは限りません。

もう1つは、検索やブラウジングを通じて外部情報を参照し、その情報をもとに回答を生成するパターンです。この場合、特定のWebページやメディアが引用元として使われることがあります。

LLMOで重要なのは、後者のような引用・参照の構造を把握することです。

どのプロンプトで自社が出ているのか。どの競合が一緒に紹介されているのか。どのURLが引用されているのか。公式サイト、比較サイト、レビューサイト、業界メディアのうち、どの情報源が強いのか。

これらを分析することで、企業が取り組むべき施策が見えてきます。

業界ごとに異なる、AI検索上の引用構造

業界ごとに異なる、AI検索上の引用構造(SaaS、金融、旅行)

AI検索における引用構造は、業界によって大きく異なります。

そのため、LLMO対策では「生成AI対策として何をすべきか」を一般論で考えるのではなく、自社の業界・カテゴリでは、AIがどの情報源を参照しているのかを把握することが重要です。

BtoB SaaS領域

BtoB SaaS領域では、比較サイトやレビューサイト、業界メディアが参照されやすい傾向があります。

たとえば、ユーザーが「おすすめの会計ソフト」「SFA 比較」「電子契約サービス おすすめ」といった質問をした場合、AIは公式サイトだけでなく、比較メディアやレビューサイトの情報をもとに回答することがあります。

この領域では、自社サイトの情報整備に加えて、比較サイト上での掲載内容、レビュー、カテゴリ内での見え方を整えることが重要になります。

金融・クレジットカード領域

金融やクレジットカード領域では、ランキング記事や比較記事が参照されやすいケースがあります。

ユーザーが「おすすめのクレジットカード」「法人カード 比較」などと質問した場合、AIは複数のカードを比較しながら回答するため、第三者メディア上での掲載順位や紹介内容が影響する可能性があります。

このような領域では、自社の公式情報だけでなく、外部メディアでどのように説明されているかを確認することが重要です。

旅行・観光領域

旅行領域では、観光ガイド、まとめ記事、地域情報メディアなどが参照されやすい傾向があります。

「家族旅行におすすめのエリア」「雨の日でも楽しめる観光地」「週末に行ける温泉地」といった質問では、AIはユーザーの目的や条件に合わせて情報を整理します。

そのため、旅行領域では、エリア情報、目的別コンテンツ、季節性、同行者別の提案など、AIが回答に使いやすい情報設計が重要になります。

企業が取り組むべきLLMO対策

AI検索で企業取り組むべき方向性

AIに選ばれるブランドを作るためには、以下の3つを同時に進めていく必要があります。

1. どこに載るべきかを把握する

まずは、自社カテゴリにおいて、AIがどのメディアやページを参照しているのかを把握します。

公式サイトが強いのか。比較サイトが強いのか。レビューサイトが強いのか。業界メディアやニュース記事が引用されているのか。

この構造を把握することで、自社が優先的に取り組むべき掲載先や改善対象が見えてきます。

2. 何を作るべきかを整理する

次に、自社サイト内で整備すべき情報を整理します。

AIに引用されやすい情報を作るためには、単なるサービス紹介ページだけではなく、ユーザーの比較検討に役立つページを用意することが重要です。

  • 選ばれる理由
  • 競合比較
  • 料金・費用
  • 導入事例
  • よくある質問
  • 独自調査データ
  • 業界別の活用方法
  • 著者・監修者情報
  • 用語解説や基礎知識コンテンツ

特に「選ばれる理由」や「比較」系のページは、AIがブランドを説明する際の材料になりやすいため、情報の粒度や構造を意識して設計することが重要です。

3. どう測るかを決める

LLMO対策では、施策を実施して終わりではありません。

生成AIの回答は、プロンプトやタイミング、モデルによって変化します。そのため、継続的に計測し、傾向を見ていくことが重要です。

見るべき指標としては、以下が挙げられます。

  • ブランド言及率
  • 競合内での表示順位
  • 引用URL
  • 引用率
  • AI Overviewsでの出現状況
  • AI経由の流入
  • AIクローラーのアクセス状況

こうした指標をもとに、AI検索上での自社の見え方を把握し、改善サイクルを回していくことが重要です。

AKARUMIでAI検索上のブランド露出を可視化する

AI検索で重要なのは引用構造

感覚ではなく、データをもとにLLMO対策を進める

ipeでは、AI検索・LLM上でのブランド露出を可視化する分析プラットフォーム「AKARUMI」を提供しています。

AKARUMIでは、ChatGPT、Gemini、Perplexity、AI Overviewsなどにおけるブランド言及、引用URL、競合比較、プロンプトごとの可視性などを分析できます。

また、AIクローラーのアクセス状況や、AI経由の流入状況を把握することで、自社がAI検索上でどのように認識・引用されているのかを確認できます。

LLMO対策は、感覚だけで進めるものではありません。

まずは現状を可視化し、自社がどのプロンプトで出ているのか、どのページが引用されているのか、競合と比べてどのように扱われているのかを把握することが重要です。

まとめ:AI検索時代のブランドづくりは、可視化から始まる

生成AI検索の普及により、企業の情報発信は新しい段階に入りつつあります。

これからは、検索順位だけでなく、AIにどう認識され、どう引用され、どのように競合と比較されるのかを見ていく必要があります。

AIに選ばれるブランドを作るためには、AIが参照している情報源を把握し、引用されやすいコンテンツを整備し、継続的に計測・改善していくことが重要です。

株式会社ipeでは、SEO・LLMOコンサルティングを通じて、企業が検索エンジンおよび生成AIに正しく認識・引用・選択されるための支援を行っています。もし、ご興味がありましたら以下のサービスページからお気軽にお問合せいただければ幸いです。

今後も大規模サイトSEOで培った情報設計力と、AKARUMIによるAI検索データを活用し、今後も企業のAI検索時代のブランドづくりを支援してまいります。

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