

会社名
株式会社Genten Links
所在地
東京都台東区台東4-11-4 三井住友銀行御徒町ビル6階
事業内容
・人材サービス事業
・訪問看護事業
医療・介護業界に特化した人材紹介サービス「メドフィット」や、葬祭業界専門の人材紹介サービス「葬祭ジョブ」などを展開する株式会社Genten Linksでは、専門領域に特化した人材サービスを強みに事業を拡大しています。
過去のSEO対策では苦い経験もあったとしながら、現在ではAI検索の普及を見据え、AKARUMIを活用しながら分析、コンテンツの改善に取り組まれています。今回は、その背景やAI検索への向き合い方についてお話を伺いました。
――過去にSEO領域で苦労されたご経験があるとお聞きしました。当時はどのような施策を行っていたのでしょうか?
SEOに無頓着だった時期があり、大手の会社からの営業を受けて、いわゆる「スパムSEO」的な施策をお任せしてしまったことがあります。
当時はそういった手法が多かったという背景もあるのですが、自社で持っているドメインランクの高いページから、とにかくリンクを大量に集めるというようなやり方でした。当時は「そういうものなのかな」と思ってお任せしてしまっていたんです。

――サイトに何か影響はでましたか?
はい。ある時、突然検索結果から消えてしまったんです。慌てて相談して、1回リンクをすべて外してもらったのですがまったく順位は戻らず、そこから3〜4年間ずっと苦しみました。やれることを全部やってもダメで、最終的にはドメインを変えるしかなくなってしまったんです。
ドメインを変えはしましたが、何年間もロスしている間に競合他社がどんどん強くなっていて…。結局、当時の事業はキャッチアップできずに売上が減少していくという、非常に大きな代償を払うことになりました。
――そのような大きな挫折と過去の教訓は、現在の事業にどう活かされているのでしょうか?
前述した失敗の反省があったからこそ、新しく立ち上げた「葬祭ジョブ」では、最初からしっかりとしたSEO対策を行うようにしました。
小手先のテクニックではなく、自社ならではの「専門性」が強みにならないと生き残れないと痛感しています。
――では、現在のコンテンツ作りでは「専門性」をかなり意識されていると。
はい。「葬祭ジョブ」は葬祭業界に特化している求人サイトなので、求職者だけでなく、採用担当者や情報を知りたい業界の方が見てもためになるような、専門性の高い情報を意識して発信しています。
現在は求職者向けのコラムが多いですが、独自情報となる企業インタビューなども充実させていくことが、今後の本質的な強みになると信じています。

――AI検索の普及などで、ユーザーの方の検索行動は変化していると感じますか?
いや、本当にめちゃくちゃ変わりましたよね。最近は皆さん、検索結果を一生懸命探すことはしないじゃないですか。「『AI Overviews』を見ていまいちだったら、ChatGPTに聞けばいいや」みたいなのがもう一般的というか。
今後、求職者がAIを使って求人検索をするようになったとき、AIに自社の情報を使ってもらえなければ流入がどんどん減っていくんじゃないかという危機感は持たざるを得ない状況ですよね。
――社内でもAIを積極的に活用されていると伺いました。
わりと初期の段階からChatGPTの有料プランを契約して、業務に取り入れています。
たとえば、事前に独自のプロンプトをMy GPTsに読み込ませて作った「面接対策アナリスト」という独自のシステム。システム上にある過去の採用理由などのデータを読み込ませて、「この企業はこういう人の採用率が高い」「ここはNGで、これをやると悪くなる」といった分析をボタン一つで出力できるようにしています。
――AIを活用して面接対策を行っていらっしゃるんですね。
そうですね。私たちが注力している葬祭業界では、スキルだけでなく、ご遺族様への落ち着いた対応やサービスマインドなどの「お人柄」がとくに重視されます。面接での印象が合否に直結するので、志望先に合わせた面接対策というのを弊社は重視しています。
AIがデータに基づいて過去の傾向を出してくれるので、弊社のエージェントは、これまで行ってきた面接対策をさらに強化し、それぞれの求職者の希望や特性に合わせた、より精度の高い面接対策ができるようになりました。
――実際、ユーザーの方の反応はいかがですか?
他社と両方に登録している求職者からお話を伺うと、「他社はただ求人を紹介してくるだけだった」という声も聞きます。弊社は細かいところまで対策をして強みをマッチさせるので、「他社をやめて弊社でお願いします」と言ってくださる方も多く、大きな差別化に繋がっていると実感しています。
――現在、複数の事業を展開されていますね。SEO・LLMO対策について、リソースの比重はどのように置かれていますか?
今後も「葬祭ジョブ」の方を伸ばしていきたいという思いが強く、施策の比重としても葬祭ジョブに7割程度を置いて、優先的に注力していく方針です。
過去にSEOのペナルティを受けて苦しんだ反省から、新しく立ち上げた「葬祭ジョブ」では「最初からしっかりしたSEOコンテンツを作っていこう」という方針でした。なので、こちらの事業は最初からipeさんにお願いしています。
――LLMO対策に力を入れていくにあたって、自社ブランドの認知を広げるなど具体的な戦略はありますか?
「葬儀業界の求人といえば葬祭ジョブ」という認知を、人だけでなくAIの中にも確立していくことが重要だと考えています。今後、求職者がAIに対して「自分が志望する業界で、どの求人サイトがおすすめですか」と直接質問するケースはどんどん増えていくでしょう。そうなると、AIに自社の強みを正しく認識してもらう必要がますます出てくる。
AIの回答に選ばれるには、Web上での評判やブランディングも影響してきますよね?なのでそういった面からも、サイトの専門性をさらに高めていきたいですね。求職者向けの情報にとどまらず、業界関係者が見てもためになるような企業インタビューなどの「一次情報」を地道に発信して、人にもAIにも信頼されるコンテンツ作りを目指します。

――LLMO施策としてAKARUMIのシステムを導入していただいていますね。実際、どのように活用されているのでしょうか?
AKARUMIのシステムを活用して、特定の質問に対して自社のブランド情報が何%AIの回答に使われているかという「ビジビリティ(言及率)」を分析しています。自社だけでなく競合他社の情報がどれくらい使われているかも比較できるので、AIの回答における自社の立ち位置の把握にも役立てています。
――取得したデータを、どのように具体的な施策へと落とし込んでいく予定ですか?
現在取得できている「特定の質問に対する自社と競合の言及割合」のデータを見ながら、まずは「コンバージョンに繋がりやすい質問なのに、自社の言及が弱い部分」を特定し、そこを強化するような形でコンテンツ作りに活かしていければと考えています。
また、新機能によって自社への言及が「ポジティブ」か「ネガティブ」かまで可視化されるようになると聞きました。それがわかれば、不足しているコンテンツを追加してAIの回答を良い方向に導いたり、もし外部サイトでネガティブなことが書かれていれば修正を依頼したりと、より直接的なコントロールも可能になるのではないかと期待しています。
――LLMOを進めるうえで、従来のSEOとの違いを感じることはありますか?
LLMOでは、たとえ検索順位が低くても、SNSでの発信やWeb上の評判が良いという理由でAIに引用されるケースがあるじゃないですか。だから、LLMOはSEOより広報やブランディング的な要素も強いのかなと感じています。
――何か気を付けている点などありますか?
これはSEOでもそうかもしれないんですが、いくらAIへの対策を練っても、そもそもユーザーに検索されるボリュームがない質問に注力しては意味がないですよね。検索ボリュームとのバランスを見極めながら、本当に価値のある部分に優先順位をつけて対策していくことが大切なのかなと思います。
――最後に、AIがさらに進化していく今後の展望についてお聞かせください。
現状のAI検索は、過渡期だと思っています。個人的に使っていても、まだ根拠がよくわからなかったり、情報が間違っていたりするので。使う側のリテラシーが問われる場面も多くて、AIも人間もこれからもっと学んでいく必要があるのかなと。
とはいえ今後ますますAIの精度は上がるでしょうし、頼るユーザーもさらに増えると思います。そして、AIが本当に信用できる結果を出してくるようになったとき、「ズルをせずに、愚直にためになる情報を発信し続けた企業が勝つ」と信じて、今後も誠実な情報発信を続けていきたいですね。
――今後の情報発信における意気込みをお願いします。
AI検索が主流になり、ユーザーの検索行動が変わったとしても、ユーザーにとって有益な専門性の高い一次情報を届けるという本質は変わりません。これからも小手先のテクニックに頼ることなく、真面目に地道なコンテンツ作りに取り組んでいきたいと思います。
