

会社名
株式会社シモジマ
所在地
東京都台東区浅草橋五丁目29番8号
事業内容
卸売販売:
・紙製品事業:紙袋・包装紙・紙器
・化成品・包装資材事業:ポリ袋・粘着テープ・食品包装資材・紐リボン・その他包装資材
・店舗用品事業:POP用品・文具事務用品・店舗雑貨・アパレル関連資材・園芸関連資材
包装資材や店舗用品を扱う株式会社シモジマでは、店舗・外商・ECを連携させたオムニチャネル戦略を推進しています。その中でのEC事業は、SEOを中心に集客を強化し、売上拡大を実現してきました。
その一方で、生成AIの普及によって検索行動が変化し始めるなか、従来のSEOだけでは対応しきれない可能性も感じていたといいます。そこで今回は、AKARUMI導入の背景や、AI時代における検索対策の考え方についてお話を伺いました。
――AKARUMIを導入したきっかけを教えてください。
きっかけは、SEOの成果が以前ほど伸びなくなってきたことですね。
もちろん自社サイト側にも改善すべき点はあったと思いますが、以前と比べてGoogleのクロールが減っているようにも感じていました。
その頃から、GoogleがAI領域へリソースを割いているという話も耳にするようになり、「検索環境そのものが変わり始めているのではないか」と感じるようになりました。

――その変化をどのように受け止めていましたか?
「これまでのSEOだけでは十分ではなくなるかもしれない」という危機感がありました。AI検索の進化によってユーザーの行動が変われば、従来のように検索流入だけを頼りにするのは難しくなりますよね。
実際に、AIが検索結果上で回答を返す機会も増えていますし、「このままでは検索経由で人が来なくなるかもしれない」という感覚はありました。
SEO自体はこれまでも事業の成長を支える重要な施策でしたが、検索環境の変化によってAIへの対応も必要だと感じるようになりました。

――なぜ早い段階でAI対策に着手しようと思われたのでしょうか?
今後、AIを使って情報収集や意思決定をする人は確実に増えていくはずです。今から対策をしなければ、将来的にビジネスとして成り立たなくなる可能性もあります。
だからこそ、手探りでも早い段階から情報を集めて、変化に対応していく必要があると考えていました。
――これまでどのようなSEO施策に取り組まれてきたのでしょうか?
2018年に店舗・外商・ECを統合する「シモジマオムニチャネル」の取り組みをスタートさせました。それまでは各部門で集客や営業活動を行っていましたが、チャネルを横断してお客様にいつでもどこでも便利にご利用いただく方針です。
その中で、ECはデジタル上の集客基盤として重要な役割を担っていました。当時は広告への投資もそこまで大きくなかったため、SEOを中心に集客を行っていましたね。
EC売上も当初は8億円程度でしたが、現在は50億円を超える規模まで成長しています。
――SEO強化のために具体的にはどのような取り組みを行ったのでしょうか?
「商品数100万SKU、会員数100万人を目指す」という方針が決まったタイミングで、SEO施策も本格的に強化しました。商品ページを増やしながら新規顧客を獲得していく方針だったので、サイト全体の土台づくりが重要になりました。
そこでSEOコンサルティングを導入しました。また、コンテンツ施策としてブログの拡充にも取り組みました。それこそ、ipeさんのDeep Editorを使いながら、効率的に記事を制作し、検索流入を増やしていく施策を進めていました。

――SEO施策の成果はいかがでしたか?
ブログについては一定の成果が出ました。一方で事業の中でのSEOの目標として見ると、当初描いていた成長曲線よりは少し低い水準で推移したというのが正直なところです。
もちろん、外的要因もあるので一概には言えませんが、SEOの集客に頼って成果を出し続けることの難しさは感じました。ただ、そのおかげでAI対応の重要性に早く気づけたとも思います。
――現在はどのような課題を感じていますか?
やはりAI検索への対応ですね。
これまでは、ブログなどのコンテンツの強化によって一定の成果は出ていました。一方で、いわゆる「ゼロクリック検索」が広まり、ユーザーがサイトを訪問せずに済んでしまうケースも増えていますよね。
そうなると、コンテンツを増やして検索順位を上げるだけでは、これまでと同じような成果は期待できなくなると思います。
――LLMO対策において、自社のブランドをAIにどう認識してもらうかは重要だと思いますか?
そこは大きな課題だと思っています。
当社はB to Bがメインで、小規模事業者のお客様や一般消費者のお客様も多くいらっしゃいます。その中で、私たちが目指したいのは「包装資材、店舗用品といえばシモジマ」とお客様に想起していただける状態です。
実際に小売業や飲食店のお客様の中では、その認識が広がってきていると感じています。今後は人だけでなく、AIにも同じように認識してもらうことが重要になるのではないでしょうか。
――AI検索の普及によって、企業の集客や営業活動にはどのような影響があると思いますか?
今回のAIの進化には、産業革命レベルのインパクトを感じています。
今後、若い世代を中心にAIを前提とした情報収集が当たり前になっていきます。そうなると、AIに認識されていない企業はそもそも比較対象にも入れず、ビジネスの土俵にさえ立たなくなってしまう。
まだ正解はわからない部分も多いですが、だからといって何もしないわけにはいかないと感じています。
――正解がわからない部分も多いLLMO対策において、どのような指標を重視していきたいと考えていますか?
最終的には、やはり指名検索を増やすことだと思っています。
私たちは「想起率」と呼んでいるのですが、お客様が何か課題を感じた時に「あ、シモジマだ」と思い出していただける状態を作りたい。
今はまだLLMOの成果を測る指標も発展途上ですが、「AIにどれだけ言及されているか、どれだけ想起されているか」を見ながら、最終的には指名検索の増加につなげたいと考えています。

――ご自身でもAI検索を利用する中で、何か新たな発見はありましたか?
ありましたね。仕事でAKARUMIを活用するようになってから、個人的にも「この商品はどこで買えるのか」などをAI検索で試すようになりました。

AKARUMIでは登録したプロンプトを定点観測し、引用状況が可視化される
そのなかで印象的だったのが、AIが商品詳細ページを引用するケースの多さ。AIがどのような情報を参照しているのかを知るきっかけになりました。
――引用されやすいページの傾向を分析されているんですね。
そうですね。Geminiなどの回答を見ていても、抽象的な説明というよりは「50個入り」や「〇〇仕様」といった具体的な数字や用途が引用されていることが多いように感じました。
今後はAKARUMIを活用して、どの情報が引用されやすいのかをもっと検証していきたいです。
――AI検索が主流になりつつある今、不安に感じていることはありますか?
情報の正確性ですね。AIが引用してくれたとしても、その内容が正しくなければ意味がありません。
実際に引用された内容と、自社が伝えたい情報にズレがないかを確認できるような仕組みがあると非常にありがたいです。
――今後AKARUMIをどのように活用していきたいと考えていますか?
正直なところ、まだ業界全体が模索している段階だと思います。だからこそ、まずは情報を集めて傾向を把握することから始めようかと。
ChatGPTとGeminiでは回答の傾向も異なりますし、自社がAIにどのように認識されているのかも継続的に見ていきたいですね。そうしたデータを蓄積しながら、AI経由でのお客様との接点を増やしていく。
将来的にはAIで検索したときに自然とシモジマが想起される状態を目指して、AKARUMIを活用していきたいと思っています。
