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LLMO/AIOのプロンプト設計はどうする?AI上の存在感を正しく測る質問の作り方
LLMO/AIO(以下、LLMO)では、どのプロンプトで測るかによって、自社がどの市場や競合群のなかで見られるかが変わります。この記事では、AI上の存在感を適切に測るためのプロンプト設計手順や質問例、避けたい考え方を解説します。継続して比較できる質問群を整え、自社の現在地を把握しましょう。
LLMO/AIOでは、プロンプトが「何を測るか」を決める

LLMOにおけるプロンプトは、生成AIに自社を推薦させるための指示文ではありません。AI上で自社の存在感を確認するために、「どの質問に対する回答を観測するか」を決めるものです。
たとえば同じ勤怠管理システムでも、「中小企業向け」と「シフト管理に強いサービス」では、回答に登場する企業や比較されるポイントが変わります。つまり、設定するプロンプトによって、自社をどの競合群のなかで評価するかも変わるということです。
そのため、LLMOではプロンプトを作る前に、自社がどの領域で候補になりたいのかを明確にすることが求められます。
LLMO/AIOのプロンプトはSEOキーワードと何が違う?
SEOキーワードとLLMOのプロンプトは、どちらもユーザーの情報ニーズを捉えるために使います。ただし、生成AIでは条件や背景を含めた質問ができるため、従来の検索キーワードとは設計の単位が異なります。
| 比較項目 | SEOキーワード | LLMOのプロンプト |
|---|---|---|
| 基本単位 | 検索語句 | AIへの質問・依頼 |
| 表現 | 単語・短いフレーズが中心 | 条件や文脈を含む文章 |
| 例 | LLMO ツール | BtoB企業向けのLLMOツールを比較して |
| 主に確認するもの | 検索順位・流入など | 言及・推奨順位・評価・引用など |
キーワードより条件や文脈を含んだ質問になる
生成AIでは、知りたいテーマだけでなく、対象者や目的、条件までまとめて伝えられます。「勤怠管理システム」という単語だけで探すのではなく、「従業員100名程度の企業で使いやすい勤怠管理システムを教えて」と質問することも可能です。
そのため、LLMOのプロンプトでは単語だけを見るのではなく、ユーザーがどのような状況で、何を判断したいのかまで考える必要があります。同じ商品カテゴリでも、条件が変われば候補となるブランドも変わるでしょう。
同じテーマでも複数の聞き方が生まれる
一つの検索キーワードに対して、一つのプロンプトを作れば十分とは限りません。同じニーズでも、ユーザーの知識や検討状況によって質問の仕方は変わります。
たとえば「LLMO ツール」というテーマでも、「おすすめのLLMOツールは?」と「競合比較ができるLLMOツールを教えて」では、AIに求める回答が異なります。
SEOキーワードは、プロンプト候補を考える材料になりますが、そのまま質問文に変換するだけでは不十分です。ユーザーの目的や状況まで踏まえて、質問を具体化することが求められます。
LLMO/AIOのプロンプトを設計する4STEP

LLMOのプロンプトは、思いついた質問をそのまま登録するのではなく、測定したい領域から逆算して設計します。顧客の検討プロセスも踏まえながら、継続して観測できる質問群に落とし込みましょう。
1. 自社が測りたいテーマを決める
最初に、自社がAI上でどの領域の存在感を測りたいのかを決めます。商品・サービスだけでなく、対象顧客や利用目的なども含めて、どの市場を測定対象とするのかを明確にすることが重要です。
あわせて、どの競合と比較したいのか、どのような場面で候補に入りたいのかまで整理しておくと、測定テーマの輪郭がより明確になります。測定する範囲が定まれば、その後に作るプロンプトの方向性もそろえやすくなります。
2. 顧客がAIに聞きそうな質問を集める
測定テーマが決まったら、顧客が情報収集や比較・検討をする際に抱える疑問を集めます。営業担当者への相談や問い合わせ内容、既存のSEOキーワードなどは、プロンプト候補を見つける材料になります。
重要なのは、自社が伝えたいことではなく、顧客が情報収集や比較・判断のために知りたいことから考えることです。
3. 検討場面ごとにプロンプトを整理する
集めた質問は、ユーザーがどの段階で使うものなのかを整理します。まだ候補を知らない段階と、複数ブランドを比較している段階では、AIへの質問内容も異なるためです。
たとえば、「○○を解決できるサービスを教えて」は候補を探す質問ですが、「A社とB社を比較して」は候補が絞られた後の質問です。検討場面ごとに整理すると、特定の種類のプロンプトだけに偏っていないかを確認できます。
4. 継続して測るプロンプト群を決める
最後に、LLMOの測定に使うプロンプトを絞ります。似た質問を整理しながら、自社にとって重要な市場や検討場面を代表できる質問を残しましょう。
プロンプトは一度回答を確認するためだけのものではありません。同じ質問を継続的に測ることで、競合との差や施策後の変化を比較できます。
そのため、測定途中で頻繁に入れ替えるのではなく、継続観測するプロンプトと新しく追加するプロンプトを分けて管理することが重要です。
確認したいポイント
・測定したいテーマに必要な質問が残っているか
・各プロンプトの目的を説明できるか
・継続観測用と追加検証用を分けられているか
・あとから同じ条件で再測定できるか
【購買フェーズ別】LLMO/AIOで使えるプロンプト例25選
プロンプトを設計する際は、ユーザーが商品・サービスを認知してから行動に至るまでの流れを意識することが大切です。そこでプロンプト設計では、購買行動を「注意・情報収集・比較検討・意思決定・行動」の5段階に分けたAICDAモデルを参考にすると、ユーザーの状況に合わせて質問を整理しやすくなります。
A(Attention|注意):課題やテーマを認識する段階
プロンプト例5選
・「○○とは?」
・「○○についてわかりやすく教えて」
・「○○の基礎知識を教えて」
・「○○が必要になるのはどのような場合?」
・「○○について知っておくべきことは?」
まだ具体的な商品・サービスを探す前に、課題やテーマそのものについて理解を深める段階です。
こうしたプロンプトでは、自社の商品・サービスと関係するテーマについて、AIがどのような情報や考え方を提示しているかを確認できます。
I(Information Gathering|情報収集):解決方法や候補を調べる段階
プロンプト例5選
・「○○を解決するにはどうすればいい?」
・「○○を改善する方法を教えて」
・「○○に使えるサービスを教えて」
・「○○向けのサービスを教えて」
・「○○にはどのようなサービスがある?」
課題を解決する方法や、利用できる商品・サービスについて情報を集める段階です。具体的なブランドを指定せず、選択肢を広く探す質問も多くなります。
この段階では、課題解決の選択肢や候補として自社が挙げられているかを確認できます。
C(Consideration|比較検討):条件に合う候補を比較する段階
プロンプト例5選
・「○○円以内で利用できる△△は?」
・「○○の機能がある△△を教えて」
・「○○の条件に合う△△を教えて」
・「A社とB社の違いを比較して」
・「○○を重視するならA社とB社のどちらがおすすめ?」
価格や機能、対象者などの条件を加えながら、候補を絞り込んで比較する段階です。複数ブランドを並べ、違いや向いているケースを質問することもあります。
回答を見ることで、どのような条件で自社が候補に残るのか、競合と比べて何が評価されているのかを把握できます。
D(Decision|意思決定):候補を絞り、最終判断する段階
プロンプト例5選
・「○○の強みと弱みは?」
・「○○はどのような人・企業に向いている?」
・「○○の評判や評価を教えて」
・「○○を選ぶメリットと注意点は?」
・「○○を契約する前に確認すべきことは?」
候補となるブランドをある程度絞り込み、購入や契約に進むかを判断する段階です。ブランド名を含む指名プロンプトも増えてきます。
この段階では、自社がどのように説明・評価されているかが重要です。評価内容やセンチメント、引用されている情報源まで確認すると、意思決定を妨げている情報も把握しやすくなります。
A(Action|行動):問い合わせ・購入などの行動に移す段階
プロンプト例5選
・「○○に問い合わせる方法を教えて」
・「○○を申し込む手順を教えて」
・「○○を導入するまでの流れは?」
・「○○を利用するために必要なものは?」
・「○○を始める前のチェックリストを作って」
商品・サービスを選んだあと、問い合わせや申し込み、導入など具体的な行動に移る段階です。
このフェーズでは、ユーザーが次の行動へ進むために必要な情報をAIが正しく提示できているかを確認します。申し込み方法や導入手順など、自社サイト上の情報が回答に反映されているかを見る際にも活用できます。
LLMO/AIOのプロンプト設計で重要な3つのポイント

プロンプトは、数を増やせば測定の精度が高まるわけではありません。自社が測りたい市場やユーザーの検討場面を適切に反映し、継続して比較できる質問群にすることが重要です。
主要なテーマや検討場面を幅広く含める
設定するプロンプトが一部のテーマに偏ると、AI上での自社の状態も限られた範囲でしか捉えられません。
課題探索や候補探し、比較など、ユーザーの検討場面を踏まえて質問を組み合わせます。プロンプト数そのものより、自社が測りたい市場をどの程度代表できているかを基準に考えましょう。
非指名のプロンプトも含める
ブランド名を含む指名プロンプトだけでは、すでに自社を知っているユーザーの場面に測定が偏ります。
競合も候補になりうる非指名の質問を含めることで、ブランドを知らない段階から自社が選択肢に入っているかも確認できます。自社だけが満たす条件を過度に指定せず、実際の検討場面に近い質問を設定することが重要です。
継続測定では測定条件をそろえる
時系列で比較する場合は、プロンプト群だけでなく、使用するAIモデルなどの測定条件も可能な範囲でそろえます。条件が変わると、結果の変化が施策によるものなのか、測定条件の違いによるものなのか判断しにくくなるためです。
比較する際は、どの条件で取得した結果なのかもあわせて管理しておきましょう。
LLMO/AIOのプロンプト設計で避けたい考え方
プロンプト設計では、実際のユーザーがAIに尋ねる場面を想定することが重要です。SEOキーワードを機械的に変換したり、測定結果をよく見せるために質問を調整したりすると、自社が測りたい市場を適切に捉えにくくなります。
SEOキーワードをそのまま質問文に変える
SEOキーワードはプロンプト候補を考える材料になりますが、そのまま文章にするだけではAI利用時の文脈を十分に反映できません。
検索キーワードの裏側にある目的や条件まで考え、実際にユーザーがAIへ尋ねそうな質問に展開することが重要です。
似た質問を必要以上に増やす
測定範囲を広げるために、似たプロンプトを大量に追加する必要はありません。似た質問が多いと特定のテーマがプロンプト群のなかで過度に重くなり、測定結果にも偏りが生じます。
新しく追加する際は、既存の質問では捉えられない市場や検討場面を補えるかを確認しましょう。重複する質問を整理し、プロンプト群全体のバランスを保つことが重要です。
自社が出るように回答を誘導する
自社の状態を測るためのプロンプトで、特定のブランドが登場するような条件や指示を加えると、測定結果そのものが歪んでしまいます。
「○○社を含めて紹介して」「○○社を高く評価したうえで比較して」のように回答を誘導するのではなく、実際のユーザーが自然に尋ねる形を保つことが大切です。
プロンプトを設定したらAI回答の何を確認する?

| 確認項目 | 見る内容 |
|---|---|
| 言及 | 自社・商品・サービスが回答に登場しているか |
| 推奨順位 | 回答内で何番目の候補として提示されているか |
| センチメント | 自社がどのような評価・文脈で語られているか |
| 引用 | どのドメインやページが情報源として使われているか |
| 競合 | 同じ質問でどの企業・ブランドが登場しているか |
プロンプトを設定したあとは、回答ごとの結果だけでなく、プロンプト群全体で自社がどのように扱われているかを見ることが重要です。競合との差や、自社が登場しやすいテーマも把握しやすくなります。
また、同じ条件で継続的に測定すれば、施策前後で言及や推奨順位などがどのように変化したかも比較できます。
プロンプトの作成・定点観測を効率化するなら「AKARUMI」

プロンプトは、ユーザーの検討フェーズや事業上の重要テーマに合わせて設計し、継続的に計測する必要があります。対象が増えるほど、手作業での作成・管理には負担がかかるでしょう。
AI検索可視化ツール「AKARUMI」では、キーワードとフェーズを選択してプロンプトを自動生成し、そのまま登録・定点観測できます。同じ条件でAI回答の変化を継続的に追うことが可能です。


また、登録したプロンプトについて、どの程度検索されているかの目安となる「AI検索スコア」も取得できます。計測するプロンプトの優先順位を検討する際にも活用できます。

LLMO/AIOのプロンプトに関するよくある質問
LLMOのプロンプト設計では、設定する数や測定条件、プロンプトの変更方法などに迷うこともあるでしょう。ここでは、プロンプトを設定・運用する際によくある質問に回答します。
Q. 検索ボリュームのないテーマもプロンプトに設定してよいですか?
A. 自社にとって重要なテーマであれば、測定対象として検討できます。
LLMOのプロンプトは、SEOツール上の検索ボリュームだけで判断する必要はありません。顧客が商品やサービスを比較・検討するうえで重要な質問か、自社が確認したい市場を捉えられる質問かといった観点から設定します。
Q. LLMOでは何個くらいプロンプトを設定すればよいですか?
A. 一律に最適なプロンプト数はありません。
必要な数は、測定する市場や商品・サービスの数によって変わります。件数だけを増やすのではなく、自社にとって重要なテーマや検討場面をカバーできているかを基準に調整しましょう。
Q. 1つのプロンプトに条件はどこまで入れるべきですか?
A. 実際のユーザーが指定しそうな範囲を目安にします。
条件を細かくしすぎると、測定する対象も狭くなります。自社の主要顧客が比較・検討するときに重視する条件を中心に設定し、測定のためだけに細かな条件を加えすぎないことが重要です。
Q. ChatGPTとGeminiで同じプロンプトを使うべきですか?
A. モデル間の違いを比較する場合は、同じプロンプトを使うのが基本です。
質問条件をそろえることで、それぞれのAIで自社や競合がどのように扱われているのかを比較しやすくなります。モデルごとに別の質問を使う場合は、同じ条件での比較ではないことに注意が必要です。
Q. プロンプトは途中で変更してもよいですか?
A. 変更できますが、継続比較するプロンプトは固定するのが基本です。
新しい商品や市場を追加するなど、測定範囲自体が変わった場合はプロンプトの追加・変更も必要です。一方、施策前後の変化を確認する質問は、同じ条件で継続したほうが比較しやすくなります。
プロンプト設計から、AI上の現在地を捉える
LLMOでは、生成AIに自社名について尋ねるだけでは、AI上での現在地を十分に把握できません。自社がどの市場や検討場面で候補になりたいのかを整理し、それを反映したプロンプト群で継続的に測定することが重要です。
AI検索可視化ツール「AKARUMI」では、自社で設定したプロンプトに対する言及や推奨順位、引用元などを確認できます。競合との差やAI上での変化を継続して把握したい場合は、AKARUMIの無料トライアルをご活用ください。
本格的にプロンプト設計からLLMOを進めたい場合は、ipeのLLMOコンサルティングサービスもご利用いただけます。




プロンプト候補を増やす際は、サイト内検索やFAQ、商談・サポートの記録、レビューなども参考になります。顧客自身の言葉が残っているため、企業側では思いつきにくい質問や比較軸を見つけやすい情報源です。